お彼岸について

■ お彼岸について
  正式には「彼岸会」といい、古代インドのサンスクリットの波羅蜜多(パーラミター)を訳したもので、「むこう岸へ渡る」という意味の言葉です。
 「むこう岸(彼岸)」は、仏の真実の世界、「この岸(此岸・しがん)」は、現在私たちが生きている煩悩の世界で、彼岸と此岸の間には深い煩悩の河が流れています。
 この河を渡るためには、六つの行い(六波羅蜜・ろくはらみつ)があると仏教では教えています。
   ●布施(ふせ) …… 物でも心でも施すこと
  ●持戒(じかい) …… 良い行いをすること
  ●忍辱(にんにく) …… 苦しみや怒りから耐えること
  ●精進(しょうじん) …… 一生懸命頑張ること
  ●禅定(ぜんじょう) …… 心を落ち着けること
  ●智慧(ちえ) …… 本当の姿を見つめること
 この六つの行いを、お彼岸の一週間の前後三日間ずつにあてはめて、お中日はその修行と実践の日となります。
 春の彼岸は「春分の日」頃を中心に、秋の彼岸は「秋分の日」頃を中心に行われます。
 「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、四季の移り変わりのある日本風土から生まれた宗教行事です。
 この日には、先祖の墓参りを行います。

 
◆墓参りの作法
 墓所についたら、まわりの雑草を抜き、ゴミを掃き、墓石に水をかけてタワシでこすります。細かい所は、歯ブラシを使うと綺麗になります。後は雑巾で綺麗にふき取ります。
 掃除が済んだら、半紙を敷いてお供えをあげ、ローソクに火をつけ線香を供え、合掌礼拝します。
 全てが終わったら火を消し、お供えは持ち帰ります。

 
◆仏壇のお手入れ
 仏間は、いつも掃除を行き届かせます。
 お道具類は、仏壇を傷つけやすいので、上げ下げには十分注意をします。
 余分なものは、仏壇の中には置かず、金箔の部分のゴミやほこりは毛ぼうきで軽く払い、唐 木仏壇や金仏壇の塗り部分は柔らかい布で拭きます。
 行事の前には、仏具の掃除も行います。